今年も残すところ362日となりました。
みなさまお風邪など引かれないようご自愛くださいませ。
どうも、年中365日、無口で清楚で可憐なおーみです。
誰が逆や。クワッ(怒)
お正月に白い下着を身につける意味
ハイ茶番はおいといて~
前の記事で「大晦日の夜に新品の白い下着を身につけてから元旦を迎えた」と言ったけど、なんで新年に「下着を」新調するか知ってます?
それは新年には年神様がいらっしゃるので、身ぎれいにしてお迎えしないと失礼だから。
お正月にモノを新調するという文化は昔からありました。代表的には、歯ブラシ・お箸・そして下着。
本当は身の周りのもの全てを新品にするのが一番いいらしいけど、費用もかさむしさすがに厳しいということで、日常生活に密接に関わるものが残ったのでしょう。
とりわけ下着は、肌に直接身につけるものです。体の一部、または体と一心同体と考えることもできます。
ではもう1つ質問。なんで「白」の下着を新調するのか知ってます?
本来なら見た目だけでなく心の垢も落とし身を清めるべきところを、下着で代用しようというわけですね。
白は清浄さを表す色なので、たとえ心の中はドロドロだったとしても色の持つパワーを借りているんです。
「白」、それは神の領域を表す神聖な色
古代から現在まで変わらず、「白」は日本人にとって純真無垢や潔白を表し、神事に関係ある神聖な色として特別な存在です。
白い色を媒介として神聖な神々の世界と繋がるとして、神話の時代では白い布や糸が最も神聖な浄衣でした。
神様が白い生き物の姿に変身して登場してくる物語もたくさんあり、白蛇・白馬・白鳥・白鷹・白鼠など、白い動物は神聖な存在とされています。
無彩色の汚れない明るい白色は、崇高で神秘的な神々の世界へ人間を導く尊い色とされ、尊重されています。
白い色は神事だけでなく、非日常の「ハレの日」の色として重んじられてきました。
例えば結婚式に花嫁は白無垢の衣装をまといます。
今後嫁ぎ先の家の色に染められるという願いを込めたしるしだと解釈されていますが、この白一色の衣装も元はこうした神事の際の白装束に原点があるのです。
また出産のときも昔の妊婦は白い衣を着て臨みました。
お岩さんなど日本の女性の幽霊が白い衣を着て現れるのも実はこの妊婦のファッションです。
医療技術が発達していない昔は、出産時の妊婦死亡率が非常に高く出産時に命を落としたお母さんがたくさんいました。
産んだ子への執着心で、成仏できずにこの世に産女という幽霊となってさまよい出る。その姿がお岩さんなど幽霊ファッションへ投影したと考えられます。
「神の世界と人間の世界」「生と死」「ハレとケ」等、もはや私たち日本人にとって「白」は切っても切れない関係。
潜在意識にたたき込まれた、聖なる色なんですね。
国によって縁起のいい色は違う
ハレの日と言えば、日本人にとって縁起の良い色は紅白になります。
日本の国旗も白と赤ですし、各地の神社の巫女さんたちも白の装束に赤や朱色の袴を着用しています。
白が神と一体化する色だとすると、赤は魔除けの色。火の色である赤は魔除けの役割を果たしているんです。
ちなみに、イタリアでは赤の下着、ブラジルでは白の下着、を新年に身につけるそう。
ネガティブなエネルギーを浄化する意味があり、幸運を呼ぶとされているからです。
各国によって、神聖な色を象徴する文化に違いがあるのもまた面白いですよね。
私はバックパッカーで世界一周中、イタリアで年越しを経験しましたが、たしかに12月は街中の下着屋さんのショーウィンドウが赤一色でした。
当時はクリスマスだから赤なんだと思っていたけど、こういった文化的背景があったからなんですねw
色が持つ心理効果や抽象的概念
話が「赤」に少しずれましたが、今日のテーマの「白」に戻っていきますね。
ピンク・イエロー・ブルーなど、「色」にはそれぞれ抽象的概念があります。
例えば白なら、神聖なイメージだったり、無垢なイメージだったり。
またそれらのイメージが人の心に働きかけて、さまざまな感情を呼び起こす心理的効果も持っています。
私が白を身につけることで「全てを一度リセットし、新たな気持ちで今年を再スタートしよう!」と思えたのも、潜在意識の中で色の心理効果を借りているからと言えます。
これだけじゃ分かりにくいかもしれないので、以下にもう少し詳しくワードを載せてみますね。
白色から連想する抽象的ワード
潔癖、清潔、清純、無垢、神聖、祝福、天国、空虚、降参、放心、リセット、無限、完璧、冷淡、冬、透明感、正義、可能性、威厳、無の概念
など
白色が持つ心理効果
清潔な印象を与える、気分を一新する、実際よりモノを軽く感じさせる、広さを感じさせる、汚してはいけないと思わせる、他の色との調和する、ハッキリさせる
など
白色のイメージからなる性格概念
意志が固い、正義感が強い、決意する、決断する、完璧主義、清潔、潔癖、純粋、正直
など
色はパワーを持っている
言葉にも色名を用いることが多いですよね。
例えば、白黒つける、白星をあげる、白旗をあげる、白紙に戻す、頭の中が真っ白、潔白、空白、など。
言葉には「言霊(ことだま)」が宿ると言うように、色自体にも「気(き)」が宿っています。エネルギーを持っているんです。
無意識かもしれないけれど、自然と人の潜在意識に働きかけてくれています。
冒頭でも「心の垢も落とし身を清めるべきところを、白い下着で代用している」と書いたけど、これも神聖や潔白といった意味を持つ、白色のパワーを借りているんですね。
私は「色のチカラ」を信じています。だから色彩関係の仕事がしたくて起業しました。
どうせ色なんかで何も変わらないと思うかもしれませんが、ときには形から入るのもアリだと私は思います。
実際に私も今回白い下着を身につけて年越しをしましたが、気分を一新して気持ちよいスタートを切れました。
「なんとなく気分がアガるから。」これだってじゅうぶん重要な要素だと思うんです。^^
今回は「白」をテーマにして書きましたが、日常生活に色を意識して取り入れてみるのはいかがでしょうか?
では股\(^o^)/