神様、鬼、ときて、なんと今日は悪魔のハナシもw
「神」という言葉の対義語は?
キリスト教圏の人たちにとって、神は唯一絶対の”善”の存在。
だからそれに相対する”悪”も、唯一絶対の存在となる。
日本には、たくさんの神がいる。八百万の神ってよく言うよね。
前回の記事でも書いたけど、人間が神様に昇格しちゃうパターンまであるほどw
だから、たくさん神が存在するし、それに相対する悪もたくさん存在する。
つまり何が言いたいかっていうと、日本には「絶対の悪って概念がない!」ってこと。
これってすっっっごく大切なことだと思う。
悪の概念を表す言葉
善を妨げるもの、人間にとって災いをもたらすもの。
東洋の仏教においてこれらを「魔」という漢字でも表すことができる。
日本でこの「悪の概念:魔」を扱うとき、キリスト教のそれとは性質がだいぶ違う。
キリスト教圏では「devil:悪魔」という言葉を使用することが多いけど、日本ではどちらかというと「鬼:demon」の意味合いに近いように思う。
英英辞書にはこう書いてある。
devil:the most powerful evil spirit in some religions, especially in Christianity
demon:an evil spirit or force
神に反するものが悪という意味の悪魔(devil)に対し、本来は悪霊や見えないエネルギーのことを指す鬼(demon)。
実際、日本では魔の性質は多彩。物質として見える恐ろしい存在とは限らない。
むしろ心の内面に潜む迷いや弱さを映し出すものを考えられてきた。
悪魔と鬼は、似て非なる者。根本的な悪であるのか、言い切れるかどうかの差とも考えられる。
悪から改心する者も、悪でも有益な場合もあるなど、必ずしも”完全に”悪い存在だとは限らない。
キリスト教では仏教のように輪廻転生の概念が無い。死んだらそこで終わりであり、善人は天国へ、悪人は地獄へ行く。
善か悪か、つまり白か黒かをハッキリ分けるという発想は、両者の宗教観の違いから来ている部分も大きい。
神という言葉の対義語って悪魔?
キリスト教的な発想で言うとそれが正解なのだろうけど、日本人的な感覚なら、神の対義語は悪魔より鬼の意味合いが近いと私は個人的に感じるよ。みんなはどう??
日本では鬼も神様になりうる
欧米で「悪」を指すとき、非常に強い意味合いで使われる。特に神に対する冒涜は絶対的な悪、根本的な悪。
それにに対し日本の宗教文化では、キリスト教に比べ神の範疇もゆるければ、悪の範疇もゆるい。
例えば鬼の中にだって「鬼神」と呼ばれる神様がいる。
その名前の通り、鬼のように怖くて強い神様のこと。鬼だって必ずしも悪者とは言い切れない。
「祟り神」とも呼ばれるような存在も、神の一種だよね。祀られている神社もあるし。
日本では、たとえ人間の敵のような存在でも見方によっては神となる。
大きくて強烈なエネルギー。超自然的で、人間が畏れを感じる存在。
ときには厄災や鬼などとも呼ばれ、人間をも襲ってくる。そして人間に恐怖・憎悪・絶望など負の情念をもたらす。
それでも、その存在は神になりうる。使い方や捉え方次第で変わる。
悪の概念も時と場合によって揺らぐ日本。
むしろ、揺らいでいていい。揺らぐべきだし、刻一刻と変化していくべき。それがあるべき姿だと私は思う。
だってその存在自体は本来、単なる存在。善でも悪でも無い。
善悪は単なる観念で、それ自体が実体としてあるわけではない。
ある条件によって善か悪かを判断をしているのは、ただの私たちの主観。
たとえば今回の新型コロナウイルス。
見えない脅威である存在は、人間からとったら”偉大なる畏れ”そのものかもしれない。
人間の主観では「悪」の存在だけど、視点を変えたら違うかもしれないよ。他の動物や地球全体にとっては「善」かもしれないよ。
だって人間の数減らしてくれてるんだし。地球環境に高負荷をかけている人間の活動を制限できるわけだし。
なにをもって善なのか、悪なのか
私は、「絶対」という言葉がキライ。
絶対の善、絶対の悪も無いとおもう。みんなそれぞれ正しいし、みんなそれぞれ間違ってる。
絶対という言葉を使って正義を貫くことは、他の考えを切り捨てることになる。
大多数の味方をし、少数派を亡きものにする。特に、社会的弱者である割合が高いマイノリティーを虐げる結果となることが多い気がする。
今までの時代にはちょうどよかったのかもしれないけど、今は時代の節目。
多様性が叫ばれる中、排他的だし時代錯誤なワードだと思う。
同じ物事でも、人によっては善だし、人によっては悪。
完全な白黒をつけると対立を生む。グレーゾーンを許容しお互いが適度な距離を取ることは平和に繋がる。
本日のケツ論。
今までの世界的な歴史では、「絶対的な善と正義」をもって統一・統制・拡大・繁栄などを繰り広げてきた。
これからは反対の概念が大切な時代になってきていると思う。
白黒つけてきたならグレーな範囲を許容すること、拡大しすぎたものは適度な大きさまで縮小すること、繁栄しすぎたものは適度に衰退すること。
増えたら減るし、減ったら増える。大きくなれば小さくなるし、小さくなれば大きくなる。
みんな生まれたらいつか死ぬし、死んだらまたどこかでまた生が宿る。
陰陽で言うなら、「陽」ではなく「陰」の部分にスポットライトを当てることが大切だと思う。
それが宇宙の自然なリズムであり、揺らぎ。押しては引く波のよう。満ちては欠ける月のよう。
どっちも、だいじー!!「陰」を見て見ぬふり、または忌み嫌って避けようとする人がなんと多いことか。
本来日本人は”揺らぎ”という感性を持ってるはずのに、なんでもかんでも海外、特に欧米の真似しようとするのはもったいないと思う。
もっと両方のイイトコ取りすればいいのに〜…。なーんちゃってね。ふふふ。
では股\(^o^)/
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(関連してないやん!という意見は受けつけてましぇん)