幼い頃からピアノをやっているけど、子どもの頃はドビュッシーなんてあまり興味が無かった。
ショパンとかブラームスとか、華やかなメロディーだったり重厚な和音だったりする、くっきりする音ばかりを好んでいた気がします。
派手で、聞こえ映えのする曲というか。
ドビュッシーの音の美しさをどう伝えればいいかなあ。
淡い、繊細、上品、優雅、切ない...まさにこんな言葉がピッタリ。
ゆらゆらと水が形を変えて流れていく感じ
色をまとった空気がその場を漂う感じ
なんて綺麗な「音」なんだろう。
車のクラクション、聞きたくもないCMの音、電車の音、他人のくしゃみや大声...
普段、雑音や無機質な音とは切ってもきれない現代人の私を、一瞬にして別世界へといざなってくれる。
一瞬にして脳内トリップ。
完全なる別次元だからこそ、現実社会という俗世から離れたような気分になって浸れる。
美しすぎて涙すら出てくる。
ドビュッシー(クロード・ドビュッシー Claude Achille Dedussy) は一般的に、印象派や象徴派などというジャンルで呼ばれています。
気分や雰囲気など、情緒の表現が特徴。
一言で言うと、良い意味での「曖昧さ」。
ん~そうだなー。言語で言うと、「白黒ハッキリ!YES or NO」の英語じゃなくて、「無きにしもあらず」という日本語の表現みたいな感じw
不協和音に聞こえるけど、絶妙にセンスのいい魅力的な和音だったり、一見 不規則なリズムようで、全体的にはまとまったフレーズだったり。
形式ばった堅苦しさはなく、「揺らぎ」や「遊び」の部分を自由に表現している。
不協和音も一歩間違えれば汚く聞こえるし、不規則なリズムも同じく、一歩間違えれば ただ速度がぐちゃぐちゃになっているだけに聞こえる。
魅力的に聞こえるかどうかは紙一重。ハイリスクハイリターン。
だからこそ、その絶妙なセンスとバランス感覚に人は魅了される。
少し話は変わるけど、色彩の世界にも「ニュアンス」という表現があります。
私はこれも大好き!!!
「何色」とは言い切れないんだけど、グラデーションがかっていたり、トーン(色の調子の加減)が似ていたり。
なんらかの属性であったり共通性を含んでいるような、曖昧なまとまりの色合い。
例えばこんな感じ。
「滲み」や「ぼかし」が特徴の水彩画をイメージすると分かりやすいかもしれないね。
更に、もしも作曲家を色彩として表現するなら、だいたいこんなイメージ。
↑ベートーベン
↑ショパン
↑ブラームス
↑ドビュッシー
ベートーベンが直線だとしたら、ドビュッシーは曲線。
ベートーベンやブラームスが男性的だとしたら、ショパンやドビュッシーは女性的。
ベートーベンやショパンは色が隣同士くっきり分かれている油絵だとしたら、ドビュッシーはグラーデーションがかって曖昧な水彩画。
ベートーベンは白黒グレーの無機質カラーがベース、ブラームスは黒や寒色系の重たい色がベース、ショパンは綺麗な暖色系がベース、ドビュッシーは透明がベース。
まあ人それぞれ捉え方は違うから、あくまでも私の感覚ね。^^
オマケで「モネの睡蓮」も、この場でペタリ。
ドビュッシーとモネって共通項がたくさんあるように感じます。
さすが、絵画の印象派と呼ばれているだけありますね。
まとめ
ドビュッシーの中でも、私の一番好きな曲は「月の光」。
序盤のメロディーでしっとりと韻を踏みつつも、次第に高揚して体温が上がっていく感じ。
そしてなんといっても、アンニュイな色気。
うーん。たまらん。ハアハア←
もしよければ聴いてみてくだちゃい。
では股\(^o^)/