私、このブログ内で何度か言っているように色彩関係の仕事をしてるけど、よくカミングアウトを受けるのね。
「実は俺、色の見分けがつきにくいんだ..(>_<)」 って。
そう、色弱や色盲という呼び方で知られているよね。(正確には色覚特性と呼びますが一旦置いておきます
実は男性の20人に1人は色弱だと言われています!
びっくりしません??めちゃめちゃ多い!
色が見える仕組みについて
私たちが見ている全ての色は、「光の三原色」と呼ばれる赤(R)・緑(G)・青(B)の3つの光の組み合わせパターンにより作られます。
このわずか3つの色の組み合わせで、この世に存在するほぼ全ての色を作り出すことができます。
パソコンやテレビやスマホの光も、この原理が用いられているよ。
私たちの目の網膜内にも、色を感じ取るセンサーである錐体細胞3種類あり、赤(R)に敏感なタイプ、緑(G)に敏感なタイプ、青(B)に敏感なタイプが存在しています。
つまり、さまざまな色を 赤・緑・青 の3色の光の組み合わせとして感じているの。
それぞれの錐体が正常に機能していれば、色を正常に見ることができます。
色弱・色盲とは
3種類の錐体のどれかが欠けていたり、あるいは機能を十分に果たしていなかったりすることで、色の区別に障害が発生してしまいます。
先天的なものが原因であったり、事故や病気で機能しなくなったり、理由はさまざま。
以前は色弱、色盲、色覚異常などという言葉が使われていたけど、現在では色覚特性の呼称が推奨されています。
(今回は、読者の方に馴染みのある色弱という表現で統一しますね)
色覚特性は錐体を何種類もっているかで次のように分類することができます。
・3色覚 - 正常の状態(しかし錐体の反応には個人差があるので、色の見えに大きな差がないというだけ)
・異常3色覚 - 1型3色覚、2型3色覚、3型3色覚
・2色覚 - 1型2色覚、2型2色覚、3型2色覚
・1色覚 - 錐体1色覚、桿体(光の明暗を感じる視細胞1色覚
色覚テストとして最も普及しているのが、以下の石原式色覚検査です。
一例
一番多いのは、赤と緑の見分けがつきにくいタイプ。
赤の弁別しにくいorできない場合に『1型』、緑の弁別orできない場合に『2型』と名称についています。
『異常3色覚』は、色は見えているものの特定の錐体の働きが弱く、色がくすんで見える場合のことをいいます。
これらの比較的軽度な症状を『先天赤緑色覚異常』と呼び、日本では色覚異常の6割以上を占めるといわれています。
・2型3色覚 (旧称:第2色弱または緑色弱)
色弱の中では最も一般的で、程度の差もあるため自覚がない人も多数いるという。先天的に色全体がくすんで見え、特に緑と赤系統の色がわかりにくい。
・1型2色覚 (旧称:第1色盲または赤色盲)
先天的に赤と緑の色があせるて見えるが、黄色と青系統はほとんど影響なく見える。
上記2タイプだけで、日本では男性が20人に1人、女性は500人に1人の割合。
具体的に困ることの一例としては、
・LEDタイプの信号の赤と緑
・ピーマンとパプリカ
・トイレの開(緑)と閉(緑)のサイン
などの例が挙げられるでしょう。
カミングアウトをなぜしない?
生活が困難なほどは困らない人が多いけど、なかなか人には言いにくいって方も多いみたい。。
自分に障害があると認める行為でもあり、カミングアウトするには勇気があるのでしょう。
色弱は、視力が弱いのと同じで、恥ずかしいことでもなんでもないよ。
個性のうちの1つ。
色を楽しめないと落ち込む人もいるかもしれない。
でもそのぶん、明度や彩度の違いを敏感にキャッチできると思います。
少し話は逸れるけど、障害者の方をを少し羨ましいと思う時もあるの。
辻井伸行さんは盲目のピアニストとして有名だよね。私も大好きです。
辻井さんの音色は、ほんとにピュアなの。
「ない」って素晴らしい。
だからこそ、他の感覚が研ぎ澄まされる。
どんどん脱線しそうだから、辻井さんのことはまた、趣味のピアノ記事の中で詳しく触れようと思います。
まとめ
世の中に色弱の人は、意外とたくさんいます。自分だけじゃないと少しでも安心してもらえるといいなあ。
またデザイナーであったり、仕事や趣味で色を扱うの人には、色が見えづらい人がいるという事実をもっと知って欲しいです。
ユニバーサルデザインについてや、webページの配色テクニックについてもまた記事にするね。
では股\(^o^)/